民事執行法改正案が成立 養育費の逃げ得を許さない

これまでにも民事執行法の問題点を取り上げてきましたが、ようやく民事執行法の改正案が5月10日参議院で全会一致で可決されました。

今回の改正案のポイントは2点 離婚成立後の子の引き渡しのルール、養育費の未払いの相手方の財産情報取得についてより強制執行力を持たせた点です。

これまでの民事執行法では、預貯金や給与を差し押さえるには、自力で、相手の口座がある金融機関の支店名や勤務先を特定することが必要で、元配偶者が転職した先の勤務情報を知らせないなど、養育費の逃げ得が横行しています。改正案の施行後は、公正証書も含め、調停離婚による確定判決を基に、地方裁判所に申し立てれば、金融機関や市町村などから勤務先や口座情報などが取得できるようになります。また現行の財産開示手続きを申立てたものの、相手方が裁判所からの呼び出しに応じない場合、その過料の制裁30万円以下であったものを罰金50万円以下と改正されました。

海外では、運転免許の取り上げなど厳しい罰則規定があります。子どもの貧困対策からしても養育費の逃げ得を横行させるような現行制度は、問題が山積みでした。養育費の未払いは子に対する経済的虐待です。社会的制裁をもって正々堂々解決を図り、子の権利の侵害が許されるものではあってはなりません。施行は成立から1年以内とされており、今後、より実効性の高い養育費未払いの回収がなされるよう法改正に期待するものです。