ご近所のトラブル 民法の豆知識 

総会の季節となりました。あちこちで様々な総会が開催されています。自治会の総会もその一つです。地域の中で自治会は生活に密着した役割を持ち、また大事なことや、小さな事柄にも相談が入っているようです。例えば回覧板には、「伸びた植木は近所に迷惑が掛からないように刈りましょう」などの文言を見かけたことがあります。自治会もそうですが、行政でも民事不介入の原則があり、個人間のトラブルには仲介役になることは出来ません。そうした際、ではどこに相談すれば良いのかと迷うことがあると思います。考え方の一つとして、実は民法が個人間の想定されやすいトラブルについて、規定しています。先の例では、隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる」(233条1項)とし、自分では切ることができないが、切ってもらえるとしています。また竹木の枝ではなく根が境界線を越え、隣地に侵入した場合は、侵入された土地の所有者が自ら切ることができるとしています。(233条2項)

民法は市民社会における市民相互の関係を規律する(私法)の一般法として位置づけられており、条文だけでも1044条もある膨大な法令ですべては把握できないものですが、三大原則があります。「私的自治の原則」「権利能力平等の原則」「所有権絶対の原則」という指導原理で、堅苦しく聞こえますが、例えば私的自治の原則は、自分の意志によらずして、義務を負ったり権利を失わないように規定しているのです。契約自由の原則と過失責任の原則と言われるもので、個人の自由な意思で契約を締結でき、また自分の行為に落ち度がなければ責任を負わないという原理を担保しています。

ちょっと困ったなと思うことは、知らない場面で法的な指導原理が働き、担保がされていることがあります。