公共施設の老朽化対策に追いつけない自治体財政 高齢者センター浴場再開工事から

2019年1月23日 16時41分 | カテゴリー: 活動報告

平成31年第1回臨時会が開会しました。今回の臨時会の中で、高齢者センター浴場再開のための補正予算が上程されました。来年度予算への繰越金として、約1300万円の給湯設備工事を行う審議が教育民生常任委員会にて付託されました。私は同委員会委員となっており、以下の観点から質疑・討論を行いました。①高齢者センター浴場の老朽化は明らかであり、給排水管ともに錆び付きの状況には変わりない。ボイラーでの使用をやめ、給湯器5台を新たに設置する工事ではあるが、給湯設備更新の最小限の応急措置工事であり、根本的な老朽化対策はできない点。②受益者負担の適正化の観点から再開後は利用料金徴収を視野にいれた再開案が前市長から提案されていたが、どう考えるか。これに対し、行政側からは人件費等の費用対効果から利用料金は徴収しても利益がさほどでない、よって徴収しないとの答弁。③国の防衛交付金(9条交付金)については、特定財源があるものの、この工事のために申請し、増額されたものではなく、年間で平均約6千万の決められた交付額から高齢者センター工事費として約900万円を投入する。

この3点から透けてみえるのが、市の財政事情から、根本的な公共施設に対応するだけの財源はすでになく、常に苦肉の応急措置しかできないという現状です。いつ何らかの事情で休止してもおかしくはありません。この高齢者センターのみならず、今後すべての公共施設が、現場に何か起こってから、付け焼き刃的な対応を行い続けるしか、公共施設の維持管理ができない時代になっているということを認識しなければなりません。長寿命化だけを視野にした延命措置は暫定的な解決で根本の解決策ではありません。真剣に不便さを覚悟の上、公共施設の統廃合と再整備を検討しなければ今後の人口減少に対応できる財政再建はないと考えます。さらに、重要な論点は特定財源だから何に使ってもよいかだけではなく、その財源をどの用途に使い、そこに受益者負担の適正化が図られているかも、永続的な公共施設の維持には欠かせないという論理です。高齢者にとって、外出する機会は健康寿命のためにも必要です。補正予算は教育民生常任委員会では全会一致で賛成となりました。今後、公共施設総合管理計画策定が待たれ、高齢者センター維持管理運営と施設整備と共に、在宅での高齢者福祉の向上と比重が永続的に図れるよう広い視野で検討していくことが求められています。

最後に、私が委員会にて行った討論の一部を抜粋します。

浴場再開において、受益者負担の適正化については、人件費コストの費用対効果だけで、論点なく進めて良いのかという問題は据え置かれています。特定防衛施設周辺整備調整交付金第9条においては、平均して年間約6000万円の財源構成の中、今回の補正予算において歳入となる942万が工事によって、申請、増額されるものではありません。これまで9条交付金は道路改良事業など市民全般が利益を受けるものと、中学校給食導入事業などの学校給食設備や最終処分場維持管理事業・収集車両等に充当されてきており、限定される受益者においての整備への財源投入においては、すでに受益者負担の適正化が図られている特定財源であることは指摘しておきます。高齢者センター整備費用において限られたパイを優先度高く投入するのであれば、この観点からも浴場利用料金については、議論すべき余地を残しています。将来的な老朽化対策の財源をどう講じていくか、浴場再開の前に検討すべきである旨、伏せて指摘します。