少子化対策と子どもの貧困対策は別物 

2018年11月30日 22時10分 | カテゴリー: 活動報告

平成30年第4回定例会で、上程議案となった放課後児童クラブ条例の改正案が全会一致で否決されました。今回の改正案は、放課後児童クラブの待機児童を考慮し、受益者負担の適正化によって、保育料の改定を図り、待機児童対策の財源構成としていくものでした。確かに放課後児童クラブ事業においては、国の制度設計の保護者負担割合5割に対し、本市の保護者負担は3割に留まり、その分国の制度設計上の市の負担が17%とされているところを、47%の市負担において、これまで事業の維持継続を図ってきた点は、本市の財政状況を鑑み、受益者負担の観点からも改正の要を否めないところです。しかし、大筋の提案説明は理解するものの、私は一人親家庭の利用料の値上げ幅が大きく、一人親でない家庭との減免額も低所得者層において2000円であることから、反対の意を表しました。これまでにもさまざまな場で言及してきましたが、子どもの貧困対策は重要施策です。国は幼児教育無償化を導入する方向にありますが、結果的には富裕者層ほど利する形になります。

少子化対策の財源は必要ですが、その陰で、子どもの貧困対策をやむなしと打ち切れるものではありません。今回の条例改正案は、子ども子育て会議に諮問をしています。教育民生常任委員会にて質疑をしたところ、一人親家庭の保育料の値上げ幅の問題点を指摘されていないとのことでした。行政の審議会は形骸化しているものもあり、年間100万ほどの予算措置もされていることから、諮問の疑義を呈さざるを得ません。審議の際は趣旨にとどまらず、想像力を駆使し、幅広く及ぶ影響を推察したものであるべきです。

一人親世帯の子どもはOECD34カ国中貧困率が第1位とされている我が国において、一般世帯と一人親世帯で育つ子どもの経済的な格差は大きく、子どもの将来の選択肢や自己肯定感を育む子どもの教育・福祉の論点から、格差を黙認すべきではないものと考えます。税の公平性と再配分の観点からも一人親世帯についてはあくまでも慎重性を重視すべきであって、緊急財政対策で先送りされた一人親世帯の手当の歳出削減について、2020年までに総合的な制度設計を構築するとの事業査定結果と照合し、この改定額は先送りすべきではないでしょうか。

少子化対策と子どもの貧困対策を混同せず、各々の施策が機能し、子ども子育て支援制度についても、優先度を見極めていく必要があります。