公文書管理について 情報公開との両輪は機能しているか?

2018年6月6日 20時58分 | カテゴリー: 活動報告

6月の「広報ずし」において、逗子市の情報公開制度、個人情報保護制度の運用状況が掲載されています。
逗子市は情報公開制度の公開度が高いことで知られ、公開請求をしてから開示されるまでの期間は県内では最も早い自治体です。行政の透明性が高いことは誇りとして良いと思います。一方で忘れてしまいがちな視点は、そもそも公文書が存在するか、適正に保存されているか、また外部機関とのやり取りにおいて、公文書として意識し、行政文書として作成されているかという重要な問題があります。この両輪が機能して初めて市民の知る権利が活かされるのです。
特に、逗子市のように基地を抱える自治体は、防衛省管轄である南関東防衛局との電話でのやり取りを初めとする日米合同委員会の結果など市にとって重要ではあるものの、相手側から文書として出てこないものが多々あります。基地の案件でいえば、基地対策特別委員会があり、行政側から議会へ報告をうけ、議員である委員が質疑すれば、答弁が得られますから議事録は存在します。しかし、議事録の中から知り得たい内容を引き出すにはなかなか不便で、正式に公文書として作成・保存しなければ、文書不存在となってしまうのではないか、気にかかるところですし、外部とのやり取りや複数の人間が関わる組織共用性においては、公文書作成における指針が必要だと考えます。

公文書は、国民の知的財産と位置付けられており、行政のものではなく、市民のものであるという意識を明確にしなければなりません。県内では公文書管理条例を制定しているのは、相模原市と藤沢市のみです。全国のほとんどの自治体が条例化をせずにとどまっています。
連日のニュースとなっている国の森友・加計学園問題や、南スーダン日報、身近な事例で海自の護衛艦「たちかぜ」のいじめ自殺事件※などから、公文書は存在しないように取り繕うものでは絶対にありません。国民の基本的な知る権利と人権をも左右する知的財産として重要なものであり、政治権力の都合で自由に取り扱いできるものでないことは明白です。
逗子市としても公文書管理条例の制定を求め、せっかくの情報公開の透明度を活かすべき政策提案につなげていきます。

※海自の護衛艦「たちかぜ」のいじめによる自殺事件。乗組員の艦内の暴行の実態を調べたアンケートが内部告発により見つかった。内閣府の審査継続中に破棄を指示されていたアンケートの存在が発覚し、海自の組織的隠ぺいを認められ国賠償訴訟控訴審判決で認定された。1審とは桁違いの高額賠償が認容され2004年の自殺から、2審判決までは10年の月日を要した。