イージス艦の連続事故から物語るものは シンポジウムから 

2017年11月23日 21時57分 | カテゴリー: 活動報告

11月23日、横須賀市の産業交流プラザで「イージス艦の連続事故と原子力艦の安全性」と題するシンポジウムに参加しました。「原子力空母母港化の是非を問う住民投票を成功させる会」の呉東弁護士による講演では、連続して発生した米海軍のイージス艦の事故調査報告書からの報告と、政府中東派遣船の元船長であった橋本氏をゲストに米海軍の航海上の問題点について指摘がありました。
まず、イージス艦の事故について、時系列で整理します。1月に「アンティータム」が横須賀基地沖で座礁。6月に「フィッツジェラルド」が伊豆半島沖でコンテナ船と衝突。乗組員7人が死亡、3人が負傷しています。さらに8月「ジョン・S・マケイン」がシンガポール沖でタンカーと衝突。(2人が死亡、5人が負傷)と相次いでいます。
海上保安庁の捜査状況報告から、どの事故も人的ミスに基づくもの、橋本氏からは初歩的なミスや素人同然の判断であり、一等航海士の経験が少ないと思われる、基本的な海上交通ルールを守っていないことが指摘されました。シンポジウムでは、基地に配備されるイージス艦の構造的な問題を取り上げました。米議会監査院高官が下院軍事委員会で行った証言「フィッツジェラルドの乗組員の4割が定期訓練を受けず、任務が増える中訓練時間の確保ができていない、艦船や人員削減が海上派遣期間の長期化や艦船のメンテナンス不足につながっている、さらに日本の海上自衛隊が米イージス艦に洋上補給している事象からも、北朝鮮のミサイル発射によるミサイル防衛の警戒監視という拡大任務が背景にあることを知りました。結果乗組員の著しい疲労状態が明らかになっています。
イージス艦船の事故解決策に、新たなイージス艦の追加配備いう米海軍側の解決策は到底認められるものではありません。基本的な海上交通ルールが守られず、混雑海域における航路ルールの認識がないことは殊に大問題です。早急に日米合同委員会の開催を求め、航路の安全以上に軍事行動が優先する現況を改め、是正を求めるのは政府の責務です。空路と違い、軍艦も商船も航路は同じです。今後もこうした問題についての申し入れ、改善策を行わなければ同じような事故が起こって不思議はありません。さらなる問題は原子力艦がもし事故を起こし放射能を出した状態で、フィッツジェラルドのように修理のため入港した場合、横須賀市、逗子を含めた近隣市、海上保安庁、日本政府はどうするか、協定によって拒絶しうることの回答を求めるべきと呉東弁護士から提言がありました。
あらためて、米海軍基地が戦力として身近に存在していることを痛感しました。逗子市議会、基地対策特別委員会の毎定例会で市内で発生した米軍人との交通接触事故について報告があります。このような勤務下での交通事故の増発を懸念します。日米協議の申し入れが実現すると共に、日米地位協定の壁があるからと諦めるのは早計で、捜査権は日本の国内法の適用にある実態を見逃さず情報開示を求めていきたいと考えます。