道徳の教科化 道徳に評価をつける時代になるとは  

2017年10月17日 10時46分 | カテゴリー: 活動報告

来年2018年4月から小学校の道徳が、特別の教科 道徳となり、教科書が採用決定されました。これまでの義務教育が大きく変わるといえると思います。教科になるとはどういうことか、それは、道徳という心のあり様に、評価がつくということです。

思想・良心の自由は憲法第19条で保障されている人権で、日本国憲法の特徴を表しています。この人権の特色は、思想・良心の自由はそれが、内心の領域にとどまる限り、他者の人権と衝突することはあり得ない以上、国家が個人の心の中に干渉することは絶対に許されないと考えられています。同時に沈黙の自由、自分が考えていることを強制的に開示させられない自由も含まれていると解されます。戦前の治安維持法などの経験から顕著に反省を示した精神的自由権がこの条項にあります。

憲法と矛盾するようでありながら、しかし道徳の教科化は決まりました。本市では、教科書選定にあたって、日本文教出版が採択されました。教科書の展示会には、出版各社の教科書が展示され、多くの意見が集まりました。小学校1年生のすべての教科書にある「かぼちゃのつる」には多くの方から疑問の声があがり、植物の本来の生命力をさしおき、他者の敷地に侵入すると罰を受けるといった教え方はどうなのかというものや、本市の採用教科書ではありませんが、隣の子どもの絵をまねて描く行為について、真似をしてもいいのかを問う題目など、道徳そのものの必要性が疑われるような内容があったことは否めません。ある一定の価値観を大人が子供に教えようとすることは、公の教育として、道徳という科目において、もっとも警戒すべき視点です。

本市の採択された教科書についてその理由を、第3回定例会において一般質問で質疑しました。教育長からは、深く考え、議論をすること、本市の教育として多様な子どもの特徴に配慮するべき内容となっていることなどを理由に採択したとの答弁がありました。

パブリックコメントにもあったように、道徳の教科の内容は話題の提供にとどめるべきであるとの意見に賛同すると共に、他者や違った意見を聞くこと、簡単に答えの出ない問題に、考えや議論を継続していくことこそ、必要なのではないのかと考えます。