増え続ける医療費と施策 呉市国民健康保険事業から

2017年7月12日 14時09分 | カテゴリー: 活動報告

7/4教育民生常任委員会にて、呉市国民健康保険事業の取り組みについて視察を行いました。

高齢化の上昇に伴う自治体の課題として、国民健康保険事業、介護保険事業などは、各保険料と給付のバランスが保てず、自治体のお財布である一般会計から特別会計事業に繰り出しをすることによって、事業を成り立たせています。逗子市でも国保会計への繰り出し金は7.7億で多額の支出で補てんしており、財政運営が安定し継続しうるためにも、対策は急がなければなりません。

呉市は人口23万、高齢化率は34%で全国の26.7%を大きく上回り、また市内に400床以上の大病院が3機関存在していることからも一人当たりの医療費は46万1千円と、全国の1.3倍です。そのため健康保険事業において具体的には総合計画の中に、生活習慣病予防を柱とした事業を掲げ、さらにレセプトのデータベース化によって、重症化を防ぐ医療費の適正化対策を徹底して行っています。平成27年度はジェネリック医薬品の使用促進通知により年間2億3千800万の削減効果を上げたとのことでした。

また、同じ疾病で複数の医療機関を重複して受診したり、重複する服薬を処方された方に対し、訪問指導を行ったことで、26年度実績で1500万の削減効果をあげています。これらの事例からは、データ抽出から始まり、一人一人に目が行き届く医療費適正化の取り組みが効果を上げたことを物語っています。

自治体が所有する情報は実に多岐に渡ります。個人情報の漏えいは問題外ですが、呉市のように医療データを駆使し、戦略的に財政削減効果を上げるなど先進事例を参照できる点は多いにあると考えます。財政に関わる施策は感覚的なものではなく、その基礎となる情報の扱い、分析と根拠のある論理に基づくものでなければならないと感じました。