ひっ迫した財政 緊急財政対策本部の設置

2017年6月26日 12時48分 | カテゴリー: 活動報告

第2回定例会中に急遽、逗子市の財政状況の悪化が明白となり、緊急財政対策本部が今月設置されました。今年度で9千万の歳入不足、30年度で7~8億程当初予算に組み込める財源不足が予測されています。

なぜ、このような事態に陥ったのか。いくつかの不運が重なったのですが、主な要因として、一つは今年度の繰り越し金(お金が余って一般会計に戻るお金)が例年8億程度あったものが、4.5億と大幅に下回ったこと。神武寺トンネル拡幅工事において、会計監査院の指摘から目的債(借金)が不適格となり、返済と借り上げしていた一部の借入金に充てるため、財調残高を1.7億取り崩したこと。(このため翌年度の当初予算では、すでに財政調整基金を取り崩しての予算計上が出来なくなりました。繰り越し金や財調を充てて当初予算を組んでいるという綱渡りの予算策定のあり方はそもそも問題です。)もう一つの要因は国から交付される地方交付税、消費税交付金等の交付金が予算より今年度2.1億円下回ったことです。

本市には大企業がなく、住宅都市であるため、市税収入は市民税と固定資産税がほぼ占め歳入比率は6割であり、4割は依存財源に頼っている体質です。これは土地柄で仕方のないことではありますが、依存財源となる国からの交付金による歳入は、ある程度弱気含みを持たせていなければリスクとなります。

今回のひっ迫した財政状況になったことは、行政の監視機能を果たすべき議会にも大いに責任があります。改めて襟を正す気持ちで行財政改革に向き合わねばなりません。しかし議会では、さまざまに警鐘を鳴らしてきました。私は2年続けて、予算特別委員会の中で歳入について言及しました。3月議会では、株式譲渡所得交付金について取り上げましたが、前年実績を参照する歳入計上は実に危険です。歳入の不確実性さはある程度やむを得ませんが、景気動向や消費者物価指数、日経平均株価の上昇率など交付金と経済指標を相関させ、客観性のある理論値で歳入を慎重に見積もる必要性はあるはずです。

最も改めなければならない点は、入りを図って出づるを制すという自治体予算の仕組みが出来ていない体制です。膨れ上がった歳出になんとか歳入を期待値で見繕っていると言えます。その要因が、国や県からの様々な受託事務事業の権限移譲です。これは職員数を減らすことや人件費を減らせなかった状況に起因しますが、今後は職員人件費と共に市民サービスにも切り込み断行していくことになるでしょう。一律に歳出を縮減すればよいという単純な解決で済む問題ではありません。行財政改革の本来の姿は事業の優先度を見直し、事業仕分けをカテゴリー別に行うなど、サービスの必要性やその効果を分析し、見極め実行する決断力です。また将来的な歳入減少のためにも、住民でできることは住民でという市民意識の変革は避けられません。さらに補助金をはじめとする、温存されている慣習的支出に切り込む勇気は必須であると考えます。