共謀罪の問題点 思想・良心の自由への侵食

2017年6月12日 08時24分 | カテゴリー: 活動報告

「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案が、衆議院で可決されました。参議院では「テロ、暴力団、薬物密売組織に限定するものか」と野党の質疑に対し「限定するものではない」と刑事局長が答弁しました。何なりと理由をつければ一般の人が対象になりうる危険性が明白です。

テロ等準備罪が適用されれば、実行計画段階で処罰される余地があり、観念的な危険だけを理由に刑罰を科すことは許されていない、これまでの刑法のあり方が大きく変わっています。

傍からみたら、そのように受け取られるというだけの行為に、捜査対象が及ぶのであれば、冤罪の多発が起こり、憲法第19条思想・良心の自由の保障は、推理小説、文学作品を始め、表現の自由は委縮し、忖度によって行動範囲を狭める社会へと方向づけられてしまうことでしょう。

思想・良心の自由は戦前の治安維持法などの経験から、憲法によって保障したのであって、内心の領域に留まる限り、絶対的な自由であり、権力による制約は認められません。国家が個人の心の中に干渉することは許されないと考えているからです。犯罪の計画は電話やメール、SNSなどでも成立することから捜査の手段になることで、通信傍受の拡大は監視社会になることが予測され、プライバシーにまで及びます。

治安維持法の成立過程とかつてきた歴史に学び、法と政権の暴走の危険性を見極めた議論が求められています。