自治会と社会福祉法人の協働 買い物支援運行の現場を訪ねて

2017年2月11日 11時31分 | カテゴリー: 活動報告

買い物支援逗子 買い物支援2n前々回の活動報告で社会福祉法人の地域貢献事業について、視察報告を行いましたが、今回は地元逗子の社会福祉法人清寿苑で行われている地域貢献事業と自治会のコラボレーションの現場を訪ねて来ました。

買い物支援は、毎週2回、法人の送迎車両を活用し実施しています。法人の職員が運転し、買い物の運搬と乗降の支援は自治会がボランティアを派遣して担います。分譲地内にあるスーパーから、買い物の帰りに無料で自宅まで送迎する形で、自治会内に居住している誰もが利用できます。立ち上げ当初は、往復便とするか定点地点を決めての運行にするか試行錯誤したものの、法令に縛られない現行の仕組みで行ったとのことです。
開始から1年半ですが、この日定員上限の6人が利用していました。自治会加入率が9割を超え、地域の連帯が基礎となっていることも強みです。利用者からは、運行のある日にお米など重量のある物を買うことができる、運行中の車両の中での雑談が楽しいと喜ばれているそうです。
高齢者の引きこもり防止や生活の質の向上など、便利さよりも充足感を大事に、自治会自らが在宅を支える仕組みを考え実現した行動力に共感させられました。空き家対策、防犯対策との相乗的な効果が期待される取り組みです。

買い物難民という言葉を聞いて久しくなりますが、コミュニティバスの運行の導入についてはランニングコストの問題、さらに民業圧迫などの課題が生じてきます。できる形でまずは実行し、今後さまざまなニーズ調査と分析、さらなる発展を考えていくといった自治会からの発言は、地域福祉とまちづくりの観点からも期待できるものであり、成熟社会の地域自治モデルといえると思います。

高度成長期時代に全国で一斉に宅地開発が行われました。現在、バス便のない地域住民の足をどうするかといった問題はどこにでもあります。家族の機能と共同体の機能が弱体化する傾向の中で、少子高齢化の危機を住民がどう乗り切っていくか、その問いは、経済成長がなくても、それなりに安心して暮らせる地域社会をまずつくるのが先決なのだと考えます。この実践が、地域を衰退させずに結果として地域の持続性につながり、生活の保障が経済成長を支えていくという順番を踏まえていくことが重要なのではないでしょうか。