B型肝炎ワクチン定期接種化について

2016年9月20日 16時37分 | カテゴリー: 活動報告

本年10月からB型肝炎ウイルスのワクチンが定期接種化となるため、国から各地方自治体へ通知が来ています。そのため平成28年第3回定例会において、教育民生常任委員会へ補正予算案が付託され、審議されました。

このワクチンは3回の定期接種をするもので、近年定期接種はHibワクチン、肺炎球菌ワクチンも加わり、他の接種と併せ一歳までの乳児に13回の定期接種を推奨することになります。

B型肝炎ウイルスワクチンの定期予防接種の経緯は1992年3月WHOがB型肝炎ワクチンのユニバーサル化を推奨したことに始まります。B型肝炎は、B型肝炎ウイルスの感染によって起こり、血液や体液を通して感染し、性行為や輸血などによる感染が知られています。医学博士の中でも、このたびの定期接種に反対の意見があり、その理由は①免疫のない3歳以下の幼児期に感染するとキャリアとなる場合があるが、成人になってから感染すれば、ほとんど無治療で治り、自然にウイルスは排除される。②キャリアになると慢性肝炎となり、肝硬変、肝臓がんという経過をたどる場合もあるが、それはキャリアのごく一部であることを指摘しています。

日本は1986年から母親や近親者がB型肝炎ウイルスキャリアの場合は、母子感染防止対策を講じています。これは出産時に母子感染して、新生児がキャリアになることがあり、そのため出生時に、新生児に抗体の役割をする免疫グロブリン製剤を打ち、出生時の感染を防ぎ、その後B型肝炎ワクチン接種をして、母子感染を防ぐというものです。この母子感染防止対策は高い効果を上げ、日本のB型肝炎ウイルスキャリアの数は激減し、世界の規範となり、イギリス、スウェーデン、ノルウェーなどは日本と同じ母子感染防止制度をとっています。

B型肝炎ワクチンの定期接種の可否の審議は、本年2月に第8回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会で意見陳述が行われています。B型肝炎ワクチン延べ接種349万8715回のうち、製造業者と医療関係者の重篤報告例は計61例、うち同時接種が51例、死亡4例があると取り上げています。Hibワクチン、肺炎球菌ワクチンの同時接種による乳児突然死症候群だと言われるような事例は2011年から2014年5月まで38例あり、公表がされていますが、同時接種についての研究結果は期を待たねばなりません。

定期接種とはそもそも何か、定められた年齢の期間の予防接種を国が公費で負担し、推奨しているワクチンのことで、必ず受けなければならないものではありません。

その選択は個人の自由に任されたもので、ワクチンを受ける、受けないかの選択は、医療行為による自己決定権であり、養育者に課された義務ではないことは言及したいと思います。

定期接種化のための補正予算案については、個々人の選択のために、行政運営上予算措置の必要性があるものと認め、委員会審査で私は賛成としましたが、一元的な情報提供に陥らないよう行政に求め、国には子宮頸がんワクチンを筆頭に、健康被害救済制度の在り方と評価を急ぐべきと考えます。