障がい者福祉について 地域移行の具体性は

2016年6月6日 06時48分 | カテゴリー: 活動報告

障がいのある人を取り巻く法的な環境整備として、2013年障害者総合支援法が施行され、2011年障害者虐待防止法、2013年障害者差別解消法が制定されています。近年の障害福祉の大きな流れは地域移行であり、障がいのある人への総合的な支援を地域ごとに計画的に進めることを方向づけられています。

地域移行とは、単に障がいのある人の住まいを施設や病院から移すことではなく、障害者個人が市民として、地域で暮らす権利をもつ存在と捉えたものです。では具体的に福祉施設の入所者数の地域生活への移行は、どのように推し進められているのでしょうか?県の障害福祉計画(第4期2015~2017年度)では、成果目標として施設入所数5053人のうち、グループホームや地域生活に移行する障害者の数を2017年までに2%設定し、118人減少させるとしています。これは国の基本指針12%以上を地域生活へ移行し、4%以上施設入所を削減することを基本とする考え方に基づきます。神奈川県は人口10万人あたり、入所施設の利用者数は全国平均の104.2人に比べ全国最小の56.5人でもともと施設が少ない現状があります。2014年までの過去10年間に898人が入所施設から、地域生活へ移行しました。そのうち、グループホームへの移行が68%、家庭復帰が25%です。

施設入所から地域移行を実現するためには、高齢者福祉と同じく、家族への負担を増やし、障害福祉の社会化を後退させては成り立ちません。障害者が地域で自立して生活していくために、社会資源の整備、充実を進め、必要な人が必要なサービスを利用できるようにすることが重要です。障害者が地域で自立して生活するためにも、就労継続支援A/B型、就労移行支援、生活介護の日中活動の場を確保することは、住まいの確保に優先し、先行して求められます。

市の障害福祉計画においては、相談、就労、生活介護、グループホームの整備数など、どの分野も実績と見込みは示されているものの、潜在的なニーズや具体的な目標値まで設定されていません。障害福祉計画は、高齢な親と障がいのある子どもが暮らす老障介護の負担や親亡き後の不安を払拭するために、相談支援計画の作成と同時に在宅調査を行い、その分析を反映させるべきと考えます。