原子力艦の安全神話 鵜呑みにできるはずはなし

2016年5月17日 15時14分 | カテゴリー: 活動報告

3月28日、国の「原子力艦の原子力災害対策マニュアル」を検証する作業委員会は5か月間の審議を経て終結しました。予想通りとはいえ、原子力艦の放射能事故を原発並に安全基準を見直す必要があると河野太郎防災担当相の元、発足しましたが、通報基準のみ原発並にしたものの、応急対応範囲の検証は現行通りと政府が逃げ切った形に終わりました。

結果、避難すべきとする基準の「予防的防護措置準備区域(PAZ)」を3km以内屋内避難(原発は周辺30km)、安定ヨウソ剤の予防服用などを準備する「緊急時防護措置準備区域(UPZ)」は半径1キロ以内(原発は5km以内)、放射線量も毎時100マイクロシーベルト(原発は5マイクロシーベルト)のままとしました。この作業委員会の試算は原子力艦の原子炉平均出力を15%と想定するなど、数値を甘く見積もった結果であり、変更の必要性を認めませんでした。

こうした事象は動力を原子炉で動かす原子力艦の危険性の安全神話の偽装にすぎません。翻って、こうでもしなければ原子力艦の横須賀基地における配備が事実上不可能になってしまうことを政府が通すはずはないことがわかります。米国との「2015ガイドライン」の元、日米安保のさらなる運用範囲の拡大と横須賀基地が世界最大の海外母港であることが根底にあるからです。市民の安全こそが最大の優先事項であるために、集団的自衛権の行使を認めず、安保法制の廃止が何よりも求められます。