TPPの側面から考える公共とは

2016年2月14日 03時47分 | カテゴリー: 活動報告

2月4日 神奈川ネット3つの地域ネットが主催する「TPPの表と裏 これで何が変わるのか?」というテーマで元衆議院議員の首藤信彦さんの講演会に参加しました。

TPP協定(環太平洋パートナーシップ協定)は署名されましたが、まだこれはスタートラインとのこと。そもそも協定文は5500ページを超える膨大な量で、その全体像を把握し、私たちの暮らしに与える影響やその問題点を分析することが何よりも重要です。政府はTPPの経済効果を約14兆円、GDPを2.6%押し上げ、約80万人の雇用が増えると試算していますが、米国マサチューセッツ州タフツ大の調査では、日本で7万4千人、米国で70万人の失業者がでると試算しており、その他、広い分野の研究者900人からなる「TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会」もGDPの1%4兆8000億のマイナス、雇用消失190万人の落ち込みを試算しています。

TPPは農業問題が目立って取り上げられていますが、投資や金融、食の安全、サービス貿易全般を含んでいます。加盟国間の関税を撤廃し、自由貿易を促進するとの説明に対し、世界各国間の重商主義がグローバリズムによる格差をさらに拡大するとの指摘があります。

自治体への影響もあります。TPPがこのまま進めば、公共事業、公共サービスは英語と自国語で電子公共入札をしければならなくなります。地方の公共インフラを多国籍企業が安く受注し、海外からの安価な労働力が工事をする可能性が生じます。ほとんどの自治体が上下水道を公共事業としていますが、民営化へ加速する懸念があり、公共・社会サービスの低下に繋がると首藤氏は指摘します。

ここであらためて、民営化にそぐわない公共とは何かという視点を持ちたいと思います。ざっと取り上げて、道路や水道などのインフラ、警察、消防、刑務所、公立学校などでしょうか。さらに教育、生活保護、医療、介護等の社会保障は公の大きな役割です。

TPPが日本社会に切り込まれる影響を充分に情報公開し、専門家、各地方自治体の詳細な影響評価がなされないまま批准ありきで国会審議が進むことは避けなければならないはずです。

講演会には、「TPPを慎重に考える会」の事務局長である元参議院議員の大河原まさこさんも参加され、食の安全の政策の必要性を語られました。