地方版総合戦略案を策定 人口減少政策は自治体独自の政策となるや否や

2016年1月16日 22時13分 | カテゴリー: 活動報告

政府がすべての地方自治体に策定を求めている「地方人口ビジョン」と「地方版総合戦略」案が逗子市も策定されました。今後は推進組織での審議、パブリックコメントへと進みます。

日本は現在、未曽有の人口減少社会に突入しています。32年後の2048年には1億人を割り込み、44年後の60年には約8700万人にまで減ると推計されています。(国立社会保障・人口問題研究所) 政府は人口減少対策と地方創生を一体的に進める「まち・ひと・しごと創生」政策を打ち出し、人口減少に歯止めをかけるため、14年11月に「まち・ひと・しごと創生法」を制定し、2060年に1億人程度の総人口を維持する目標で長期ビジョンを掲げました。また15年から19年度の5年間に取り組む人口減少克服と地方創生のための具体的な施策・事業を盛り込んだ「総合戦略」を閣議決定しました。

従来、多くの自治体が総合計画を策定し、逗子市にも「逗子市総合計画」があります。総合計画との違いは、目的を人口減少と地方衰退の克服に絞り込んだこと、5か年計画としていること、地域が一体となった取り組みの体制の構築を重視し、「産業界・行政機関・大学・金融機関・労働団体・言論機関(産官学金労言)の代表者で推進組織を設置し、審議するよう政府が自治体に要請しています。総合計画とは別の位置づけです。

さておき、45年間で約4000万人という空前の人口減少で、65歳以上の高齢者が全体の約4割を占める超高齢化社会の突入は、消費や社会保障の問題、国の活力の衰退を危惧するものであることは確かでしょう。特に地方においての急速な少子・高齢化は、首都圏にも早晩及びます。生き残りをかけた自治体間の競争激化によって、かえって自治体の施策が財政を疲弊させないか市民も注視していく必要があります。

さらに人口減少対策は、地方独自の施策・事業が決め手になりますが、そもそもこの総合戦略は政府の策定にあたり、自治体の自立性、地域性を強調するも、策定のためのモデルを示しています。自治体からの提案を重視するとは言え、交付金を引き合いに全国の地方自治体で紋切り型の内容が並ぶことは当然に予想されます。地方創生によって人口減少は食い止められるものか、地方自治体が目指すまちづくりは何なのか、そもそも論から議論する必要性を感じるものです。