債務返済能力から見る自治体の財政指標

2015年9月16日 09時16分 | カテゴリー: 活動報告

8月31日から平成27年第3回定例会が始まっています。

今年度も決算特別委員会に委員として参加し、今月11日から3日間の決算審査を終えました。そこで、財政指標について考えてみたいと思います。一般的に行政財政の指数として用いられるのは実質収支比率、経常収支比率、公債費比率、財政力指数の4つの指標を用います。(これについてはまたの機会に触れます)

今回の決算審査の中で、地方自治体の債務返済能力を点検するために、新たな指標として、債務償還可能年数と実質債務月収倍率を担当課に試算してもらいました。

債務償還可能年数とは行政経常収支を実質債務で割ったもので、要するに、借金を黒字額で割って、今後借金がなければ、債務が何年後に終わるかを見ようとするものです。実際に、自治体が公債費を計上しないことはありませんが、民間企業のキャッシュフロー計算書に近く、債務の規模が実感しやすいものです。

実質債務月収倍率は実質債務÷(行政経常収入÷12)でこれもひと月分の収入に対して、債務はどの程度のものか判断する材料にでき、家計のひと月収入とローン残高に対する割合のように、借金に対し、どの程度の収入があるかという感覚で捉えることができます。

本市はそれぞれ、債務償還可能年数がH26年で31.8年、実質債務月収倍率が14.5月です。前述した公債費比率は一般財源に占める公債費の所要額の比率で償還額の負担状況を示す指標ですが、年度により市債の元金償還状況などで単年度の比率だけで将来の返済能力を判断することが難しいのではないかと思われます。

総務省は2018年3月末までに統一的な基準による財務書類等に資金収支計算書の作成を求めており、今後、財政状況の判断は民間企業会計の考えに近づくようです。神奈川県の債務償還可能年数が275年(2013年度)ですから、自治体に比べ、キャッシュフローの割に抱えている債務がいかに重いかを知らされます。