地域の自己決定権と住民投票

2015年8月5日 17時02分 | カテゴリー: 活動報告

辺野古基地の建設作業が1か月中断することになりました。沖縄との協議をもつことで、内閣支持率の低下傾向を留めたい政権のアピールと取れますが、国と沖縄の歩み寄りはなく、展望は見えません。辺野古基地問題は国と地方の自己決定権を地方が優先できるかという難題の象徴です。地方のことは地方が決められるようにする、神奈川ネットの掲げる地方分権を市民社会から築き上げていくための一層の努力が欠かせません。

辺野古基地問題で関連して思い起こすのが、96年9月に沖縄県が実施した「日米地位協定の見直しと米軍基地の整理縮小の是非を問う」ための県民投票です。自治体住民の意思を投票結果として国内外にアピールするために一石を投じた、この県民投票は、結果から日米両政府に沖縄の基地問題解決と安全保障政策の見直しを求めていくことになるはずでした。

県民投票から19年たった今、この住民投票結果を中央政府が真摯に受け留め対応してきたとは到底、言い難い現実があります。住民投票をどう生かすか、実際に投票結果には拘束力がなく、民意を反映する仕組みをいかに構築するかが重要な課題であることを物語っています。

ちなみに逗子市には全国では、まだ数少ない住民投票条例があります。市民参加条例の制定に伴い、平成18年に施行されました。住民投票制度を設けることは、地方行政運営にあたり、市民参加を保証すること、重要な施策に関し、行政、議会だけでなく、市民の意思を確認することの必要性を認めていることの表れです。

ただし、住民投票の問題点として請求手続きと開票についての諸要件はハードルの高いものであり、発案者の徒労に終わる結果があることも否めません。請求権は当該自治体に住所を有する有権者の50分の1以上の連署を集めることが(地方自治法74条)定められており、逗子市においては、5分の1以上ですから一般市民にとって、大変な労力と時間を要します。ここまでしても住民請求は発案、すなわち請求に留まり、首長から議会に提議され、否決した場合は廃案になること、さらに、投票率が有権者の2分の1以上なければ開票しないという規定も諸外国からしてもハードルが高く、緩和の必要性を感じます。過半数に満たない投票数であっても、一票に投じられた民意は少数意見も含めて公開されるべきだと考えます。