改正法による逗子市教育大綱が策定 教育と行政の行方は 

2015年7月14日 21時58分 | カテゴリー: 活動報告

 2011~12年にかけて起きた大津市のいじめ自殺事件や大阪市での体罰事件から教育長と事務局が適切な対応を採らず、教育行政の責任が不明確であるとの強い批判があったことは記憶に新しいところです。その後「地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律(以下、改正法)が、本年6月20日に公布され、平成27年4月1日から施行されています。識者や国会審議でも改革案に対し、見解が分かれ多くのメディアに取り上げられました。
この改正法の大きな特徴として、①教育委員会を執行機関としつつも、首長の権限の強化を図ったこと②教育委員長と教育長が一本化されたこと③教育行政の基本的方針である「大綱」の策定を首長の権限とし、首長と教育委員会が協議・調整を行う総合教育会議が新設される という変化があります。

特に大綱の策定にあたって、首長は総合教育会議で教育委員会と協議・調整を行うことになっていはいるものの、協議・調整が調わなかった場合には、首長が自らの意向に沿って決定を行うことができる(議会や教育委員会の承認は必要ない)のです。

大綱は自治体の教育行政の基本的方針で、その決定に教育委員会よりも首長の意向が強く働き、教育の政治的中立性や安定性・継続性の観点からも問題を生じる懸念が残されています。

一方で各自治体が大綱の基本方針を打ち出すにあたって、政治的中立性に過剰に反応し、平和教育を理念として、掲げられにくくなるのではと危惧しています。すべての子どもに教育の権利として平和の大切さを享受させることは、そもそも大前提であり、その政策については中立を保つという意味であって、尻込みをするものではありません。

本市の教育大綱の基本理念は、逗子市都市宣言「青い海と みどり豊かな 平和都市」を理想像として策定した総合計画基本構想に則り、教育ビジョンとして示したとしていますが、「平和」という文言は表出されておらず、前述した印象を個人的には持つものでした。